BaumaChina2006開催
2002年から2年ごとに開催の「BaumaChina2006」が昨年11月21日~24日の4日間、中国・上海新国際見本市会場で開催されました。
2008年夏季オリンピック北京大会、2010年の上海世界博覧会開催を筆頭に、生活インフラ整備など、今後も堅調な需要が見込まれることから、3回目の開催で初めて1000社以上の企業が出展参加し、多くの来場者で賑わいを見せていました。
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屋外展示会場
各メーカーとも趣向をこらした展示ヤードでの製品紹介、デモンストレーション、中にはショーなどで人目を集めているブースもありました。
サカイブースの出展機は、小型から大型まで出展する中で、日本ではあまり馴染みのないSW900を始めSW300、CR270、PC800なども出展いたしました。
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SAKAIのブース
インフラ整備の活況を反映
中国国産ローラメーカーも出展
同業メーカーはダイナパック社、ボーマク社、ビルトゲングループ等があり、驚いたのは数多くの中国国産ローラメーカーが多様な品揃えで展示していることでした。
世界から8万人のビジター
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雨にもかかわらず多くの訪問者でにぎわう
余談になりますが、訪問中感じたことは、建機展は回を増すごとに巨大化して、一見すばらしい規模になってきましたが、初日の入場の際にはパスポートを発行してもらうために45分もの間、押しくら饅頭の状態で、白人も東洋人も男性も女性も一方通行のロープがはってあるにもかかわらず入り口、出口関係なく行った者勝ち状態です。我々も数人でスクラムを組みながらやっとゲットしたものの、もうフラフラ。
会場内でトイレに行こうと思えば、男性も女性も長蛇の列。昼食時になると列、列、列と言うわけで運営に関してはまだまだ日本の建機展のようにはいかず、非常に大雑把というか、お粗末さを感じました。
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上海新国際見本市会場
最後に、今回の建機展を自分自身の目で見て、聞いたり想像したりしていた以上に、中国の大きさとパワーを十二分に感じました。
これからもさらにパワーアップして巨大化していくだろうと確信すると同時に、サカイもこの大きな土俵で、世界と堂々と渡り合っていかなければならないと、改めて感じました。
<名古屋営業所:嶽>
展示会の概容
BaumaChina2006 には、日本ではJCMA(日本建設機械化協会)とCEMA(日本建設機械工業会)が協賛しており、海外からのビジター数も日本がトップを占めている。展示内容はローラ、地ならし機、ブルドーザ、建設車両、ビル設備、など建設機械分野の全てを網羅している。
今回の開催には、世界から約1000社の建設機械メーカーなどが出展参加(屋内会場4,600m²、屋外展示場10万4,000m²)。ビジターは、8万人を超えた。
なお、次回の開催は2008年11月に上海で予定されている。
世界の道路事情
モンゴルの生活道路建設の支援<5>
前号(67号)のつづき
「JICA草の根技術支援」の一環として、モンゴルにおける「軽交通舗装のマニュアル」づくりおよび失業者対策としての住民参加の実施工を行ってきましたので、その内容をご紹介します。
SAKAI news前号はこちらセミナーの開催
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大規模な開催となった会場
前回ご紹介した軽交通舗装ワーキンググループにより作成された英文のマニュアルは、モンゴル側プロジェクトメンバーによってモンゴル語に訳されることとなりました。また、このマニュアルをモンゴルの技術者が十分に理解し、軽交通舗装に応用して頂くために、モンゴル側(モンゴル道路技術者連盟)と日本側(国際建設技術協会)によるジョイントセミナーを2006年9月12日に現地日本センターで開催しました。総勢約80名が出席する大規模な会合となりました。
セミナーでは当初、我々日本人スタッフが通訳を介して説明する予定でしたが、モンゴル側のプロジェクトメンバー自身が講師を務めるとの意気込みにより、当日は質問に対する補足説明程度になりました。(ただしセミナー前日は、資料作成のために夜遅くまで手伝うこととなりましたが…)
日蒙双方の挨拶の後、矢野プロジェクトマネージャーからマニュアル作成までの経緯とそのポイントに関する説明があり、各章ごとの説明は、モンゴル側の各メンバーが行いました。説明後には、質問も活発で参加者の熱い思いを感じたセミナーとなりました。
現在このマニュアルは、用語の説明、試験方法等の付録の校正が終了したところです。年内に英語版を印刷してモンゴルに送る予定としています。
関心の高さ示す多くの参加者
プロジェクトの評価と今後の施策
今回のセミナーの挨拶で、JICAモンゴルの守谷所長が、「今回の草の根技術支援プロジェクトは、JICAが思っていた以上の成果を上げた。このボランティア事業の成功を受けて、同様のゲル地区における道路建設の新たな展開をODAとして検討している。」と明言されました。参加した一員として、成果が認められたことで、今までの苦労が報われた思いでした。
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セミナー主催者(日蒙)
今回のプロジェクトは、僅か小さな案件ではあったものの、彼らが望んでいるマニュアルを一緒に作り上げることができ、また、失業者を対象に住民参加のプロセスを見せることができたことによって、モンゴル側に好感を持って受け止められたと感じています。
8回に及ぶミーティングの席に常に事務次官や道路局長が参加していたことも、その一つの表れだと思われます。何かと批判の多いODA等の海外援助に対しても、この辺りにヒントがありそうな気がしますが勝手な解釈でしょうか。
現在、モンゴル道路局からは、新たな申請に関する相談等が我々にきており、今後さらに発展されることを望むものです。
(つづく)
<酒井重工業(株)監査役:小黒幸市>