INTERMAT2006開催
世界42か国から約1,400社が出展
世界三大建設機械展示会の一つ、「INTERMAT2006」が4月24日~29日の6日間、フランスで開催されました。
三大展示会とは、今回のINTERMAT(フランス)、BAUMA(ドイツ)、CONEXPO(アメリカ)であり、各展示会は3年ごとに開催され、毎年、最新型の機械・技術を見る事が出来ます。
会場の広さは約38万m²(東京ドーム約6個分)。建設機械を中心に建設車両、建設資材、油圧機器等を室内ホール4館で。また、屋外展示場7ヶ所では映像、デモンストレーション、ロボットショー等で来場者を魅了させていました。
展示出展メーカーは、欧州、アメリカ、アジア等世界42か国から約1400社、来場者数は、世界160か国から約20万人にも及びます。
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INTERMAT2006会場入り口
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屋外展示場
視察の中で、小型締固め機械を中心に各メーカーの機種を見ますと、プレートコンパクタは、20社ほどあり、70~80kgクラスの展示が主流で、散水タンク、はね上げ車輪、折りたたみ式ハンドル等を装備したものが目立ちました。
前後進プレートは、100~700kgクラスと幅広い品揃えがあり、操作レバー、移動車輪等に各社の工夫が伺えます。ランマは、ホンダ/ロビンのダイヤフラムキャブレター仕様4サイクルガソリンエンジンを搭載したオイルバスタイプ60~80kgクラスが主流で、日本国内で要望の高い50kgクラスの軽量タイプは少ないことが海外の特徴といえます。
ハンドガイドローラの出展は、7社ほどで600~700kgクラスが主流となりますが、機種数は少なくなっているようです。これは近年、ハンドガイドローラよりも大型前後進プレートが広く使用されているためと考えられます。
特徴としては、前後進レバーのHold-To-Runと呼ばれる安全装置に各社のアイデアが見られました。
これらの小型締固め機械を含める建設機械を欧州で販売するためには、安全規格をクリアする必要がありますが、展示製品には、規格をクリアしたことを証明するCEマークが貼付されており、搭載エンジンにも排ガス規制、騒音規制をクリアした表示マークが貼付されていました。
前後進プレート 各社の工夫目立つ
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屋内展示場
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Hold-To-Run
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折りたたみ式ハンドル
幕張メッセ CONET20067月13日~16日
コネット概要
開催期間 | 2006年7月13日(木)~16日(日) |
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会場 | 幕張メッセ(千葉市) 9・10・11ホールおよび屋外展示場 |
時間 | 午前10時~午後5時(最終日は4時まで) |
主催 | (社)日本建設機械化協会 |
入場料 | 一般入場者 1,000円(協会への事前登録者は無料・インターネットで登録可能) |
毎回コネット会場で注目を集めるSAKAIの新鋭機種ですが、今回は以前にも増して、小型建設機械を重点展示いたします。
中でも、プレートランマは総勢27台を出展、最新型のランマ[RS45」をはじめとするRSシリーズや、PC、PFシリーズなどを紹介する予定です。
展示ブースは「9ホール No.601」です。多くのお客様のご来場をお待ちいたしております。
プレート・ランマなど小型機 27機種を出展
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会場MAP
新型ランマRS45 CONETに出展
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RS45
世界最軽量の47kg
ランマ「RS45」は、オイルバス式4サイクルガソリンエンジンを搭載、ランマでは世界最軽量の47kgを実現しました。
小型軽量ながら安定したジャンプ、確実な打撃力を発揮します。また、RSシリーズと同様、ダブルエアクリーナ、ストッパー機構付防振ゴム、燃料コック兼用エンジンストッパー、先端カットシューを標準装備することで、運搬、転圧作業、メンテナンス等の作業を容易に行うことができます。
世界の道路事情
モンゴルの生活道路建設の支援<2>
前号(64号)のつづき
「JICA草の根技術支援」の一環として、モンゴルにおける「軽交通舗装のマニュアル」づくりおよび失業者対策としての住民参加の実施工を行ってきましたので、その内容をご紹介します。
SAKAI news前号はこちらバガヌールにおける試験舗装
マニュアルを作成するにあたり、道路の種別、交通量のどのあたりを対象とするか、モンゴルで入手できる材料はどのようなものがあるか、そして道路建設機械は何があるのか等を検討し、試験舗装を実施しました。
今回のJICA草の根技術支援は、ゲル地区生活改善事業の中に組み込まれたプロジェクトであるため、ゲル地区の失業者を作業員として採用することとなりました。
ゲル地区とは雪害(ゾド)で家畜を失い失業した人や、炭鉱や発電所の合理化に伴い失業した人達が、ウランバートルをはじめ都市の周りにゲル(伝統的居住用テント)を張り、住みついた地区を云いますが、道路、水道もなく不衛生な地域であり、あまり安全な所ではありません。
現在では、ゲルだけでなく建物とゲルの併用が多いようです。この失業者を援助するのも大きな目的であるため、機械施工と併せ、なるべく人力施工を採り上げることとしました。
ちょうど、日本の戦後、失業者が国中に溢れたころ、国策として失業対策事業として、舗装工事が行われたことを年配の方々はご存じでしょう。あのニコヨン(日当が240円であったことからこう呼ばれた)の再現です。
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バガヌール・ゲル地区内での道路工事
ゲル地区内の道路とはいえ、道幅は広く、北海道の道路のようであります。モンゴルではマイナス30℃以下の低温になることから、当然路床土や路盤は凍結します。しかしながら、水分量が極端に少ないことから日本のように凍結することはありません。
モンゴルでは道路を構築する時に、必ず盛土を行います。これは、凍結融解の影響を回避する目的と、降雪時に舗装面を高くしておくと、道路として認識しやすいとの理由があるようです。
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人力施工も取り入れた工事
試験舗装では、どの程度の舗装構成が適正なのかをつかむため、三断面を実施しました。
道路用建設機械は、社会主義時代の古いロシア製から当社のローラをはじめ、最新の機械等多種雑多であります。一般に国営企業や地元大手舗装会社が保有している機械をレンタルして使用していますが、寒冷地域のため、施工できる期間が短いことから、取り合いとなるようです。
セメント安定処理
混合用機械(スタビライザ)はまだモンゴルにはありません。そこで、混合はモータグレーダのスカリファイアとブレードを活用しました。
当然混合は悪いため、セメント添加量の割増率を多くしました。たまさか風の少ないときに施工できましたが、風が強いときは縦溝を掘り、セメントを置くと同時に、骨材をすばやく上にのせる方法をとっています。
(つづく)
<酒井重工業(株)監査役:小黒幸市>