リサイクル法1月1日施行
昨夏からの一部施行が始まった「自動車リサイクル法」が、いよいよ本年1月1日から本格的に施行されました。
同法は、中古車を含め、年間約500万台が使用済み自動車となる現状から、その各部品等のリサイクル化を進めるとともに、不法投棄を防止する目的で制定されました。そのうち、中古車等に係ってくる抹消登録制度は、一時抹消登録後の車両の解体・輸出を把握出来る仕組みに法律を改定しました。
自動車リサイクルの促進と不法投棄防止のための抹消登録制度等の改正
基本的な考え方
- これまで静脈インフラを担ってきた現在の関係事業者の役割分担を前提としつつ、従来のリサイクルシステムが機能不全となる主要因であるシュレッダーダスト、及び新たな環境課題であるフロン類、エアバッグ類への対応を行う。これにより、市場原理に基づいた使用済み自動車のリサイクル・適正処理の持続的な取り組みの環境整備を図るとともに、自動車製造業者等における適正な競争原理が働く仕組みとする。
- 使用済み自動車から生じる最終埋立処分量の極小化を図る。
- 不法投棄の防止に資する仕組みとする。
- 既存制度との円滑な接合を図る。
対象車種
自動車リサイクル法の対象となる自動車は、次に揚げるものを除くすべての自動車(トラック・バスなどの大型車や、ナンバープレートの付いていない構内車も含む)
- 被けん引車
- 二輪車(原動機付自転車、側車付のものを含む)
- 大型特殊自動車、小型特殊自動車
- その他法令で定めるもの
また、対象となる自動車であっても、保冷貨物自動車の冷蔵装置など取り外して再度使用する装置(商用車の架装物を想定。詳細は政令で規定)は対象外。
※この法律により使用済みとなった自動車は、その金銭的価値の有無に関わらず、すべて廃棄物として扱われることにも留意。
編集局追記
タイヤローラ・マカダムローラ等の大型特殊自動車、もしくは、コンバインドローラ等の小型特殊自動車は、対象外になります。
ただし、前記リサイクル法に関連して、大型特殊の抹消登録制度の改正があります。
参考
道路運送車両法の一部を改正する法律の概要=(抹消登録制度等の改正について)
- 骨子=自動車の登録制度等について、使用済み自動車のリサイクル促進及び不法投棄防止の観点から、使用済み自動車の再資源化等に関する法律の制定に合わせ、同法による自動車リサイクルシステムと関連付け、一貫した仕組みに改めた。
- 改正概要=自動車のリサイクル促進及び不法投棄防止の為の改正
- 解体に係る抹消登録等の整備
- 輸出に係る抹消登録等の整備
自動車リサイクル促進等の観点から、永久抹消登録等については、使用済み自動車が使用済み自動車の再資源化等に関する法律の枠組みに従って適正に解体処理されたことを踏まえて行うこととするとともに、これらの手続きが確実に行われるよう自動車の使用実態の把握を適切に行うこととした。
使用済み自動車の実態を踏まえ、これまで明記されていなかった輸出を事由とする抹消登録等の規定を整備した。
中国上海バウマ展示会
2004年11月16日~19日までの4日間、中国・上海市で第2回のバウマチャイナ2004展示会が開催されました。
先のSAKAI news55号で、中国の経済開発関連市場の記事を掲載しましたが、今回の展示会は、それらの記事を裏づけるかのような盛大な展示会場の規模と熱気でした。
日本国内の建機展しか知らない者にとっては、規模の大きさだけでも世界の中国を知らされるに充分な迫力のある展示会に見えました。
SAKAIの技術も紹介
- 出展社数
- 会場 入場者数
中国国内メーカー423社
海外メーカー319社
約50000人
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SAKAIのブース
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経済拡大を印象づける盛大さ
会場の広さは、屋内展示場だけでも通常の体育館クラスの建物5~6棟、場外展示会場はおおよそ幅約200m、長さ500m以上の広さに、所狭しと中国内外の建設機械、設備、部品などが並べられ各メーカーが趣向を凝らしてパフォーマンスを競い合っていました。
中でも見慣れた欧米のメーカーに混じり、地元中国のメーカーも数多く参加し、展示会で見る限り、しっかりと中国メーカーで建機需要の量的なものは満たし、中国経済の発展に貢献しているレベルに達しているかのような印象を受けました。
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期間中、約5万人が訪れた中国上海バウマ
当社も今年6月から上海工場を立ち上げ、厳しい品質、精度を要求される舗装技術を支える信頼性の高いローラの供給を目指して、今回の展示会に大型の舗装用タンデム振動ローラSW850を中心に、中国の市場にマッチした製品を出品し好評を博しました。
大型のローラはもちろん、これから需要が増えてくるであろうと、予想される小型の締固め機械も展示し、来場者の目をひいていました。
また日本からも多くのお客様に、酒井のブースにお立ち寄りいただきました。
現地の中国メーカーの中で、特にわが社に関係のある締固め関連メーカーの出品ローラで、目に付くのが大型の土工用振動ローラです。
全体に大型を好む傾向にあるためか、一言で言えば「ゴツイ」。ロール厚でも日本や諸外国のローラの、最低でも5割増し以上の厚さがある感じで、これで全体のバランスが取れているのかな、と少し首をひねりたくなりました。
ローラの形状も、市松模様のロール表面にしたりして、多少のオリジナリティーを加えようとする努力のあとがうかがえます。
また、おもしろく感じたのは、マカダムローラが当社のR2型に似せてあるのはもちろんですが、なぜか運転席が日本とは逆の方向を向いており、1輪側を前にして本当の意味での三輪車という感じを受け、舗装技術への追従から発達してきたマカダムローラの本来の方向性は見事に無視されているほど、おおらかな形状でありました。