古代ダム建造跡を訪ねて
大阪・狭山池1400年前の堰堤が眠る
鍬と鋤だけで築造-敷葉工法の威容
古代ダムが存在するところは、大阪平野の東南部に位置し、北に、いにしえの奈良より流れ来る大和川、西には商人の町・堺市、東南に南北朝時代に活躍した楠木正成がゲリラ戦法で、北朝軍を悩ませた千早赤坂城を抱える金剛山に囲まれた丘陵地帯。昔から狭山と呼ばれ、近くには多くの古墳群があり、古くから開けた場所であったところです。
現在は、大阪のベットタウンの感があり、現地に行くと、その堤は少し大きな川の堤防といった感じで、周りの景色に溶け込んでおり、古代のロマンのかけらも見いだせません。
その堤の下にある博物館に一歩入ると、現代から古代へタイムスリップした錯覚に陥り、その中の空間は、まさに古代。現在の堤の下に1400年前のダムが埋まっており、その全貌が目の前に広がって、いにしえ人の苦労が伝わってきます。
時は西暦616年、奈良の飛鳥時代、大化改新の約30年前、ここ狭山の地に泉北丘陵と羽曳野丘陵の間を流れる西除川をせき止め丘陵の窪地を貯水池とし、付近の台地への灌漑用水をまかなうため、鍬と鋤だけの道具で高さ約5.4m、底幅約27m、長さ約300m、最大貯水量約80万m³)の用水取り出し口を備えた堤を完成させました。
興味をひくのは、その土木技術で、盛土を完成させるために土を薄く盛っては、樫の木の小枝を敷き詰め、人の足で踏み固め、また、小枝を敷き詰め、土を盛るといった敷葉工法や、土嚢を使用した形跡が残っており、これは現代の布を土と土の間に挟み、盛土の滑りを防ぐ方法につながるものと感心いたしました。
その後、数度の大掛かりな改修を経て、現在の大きさになり、その規模も初期のものに比べ数倍の規模となっております。
その間の改修の中でもう一つ注目されるのが、現代の制度のもととなったと思われる工事入札、請負制度での建設会社のはしりで(?)、尾張の黒鍬組の存在があります。
表の稼業は、 戦場の堀などをつくる工作隊や、全国の大規模土木工事を請け負う出稼ぎ集団、裏の稼業は、隠密間者?
全国の築城や、土木作業に従事している間に、各地の情報を得られるようになり、結果的に、後の世で、伊賀や甲賀といった専門情報忍者に継ぐ、二枚看板のお庭番稼業になったのでしょう。
大昔の土木工事と、それに関する歴史を瞬間ではありますが、のぞき見できて、益々、興味をかき立てられたひと時でした。
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現在の狭山池全景(大阪府)
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狭山池の堤断面図(斜線部分が最古の堤)
マカダムローラ R2-1シリーズ発売先進の安全性、より環境にやさしくをコンセプトに
超低騒音、第2次排出ガスクリアエンジンを搭載
現在のマカダムローラの基本形であるR1を、世界に先駆けて昭和43年に発売いたしました。そして、現道にマッチした姉妹機として昭和49年、R2を発売。以来、マカダムローラといえば「SAKAIのR2」と言っても過言ではないくらいに、定番中の定番として、道路工事業者の方々の間では、長く親しまれて来ました。
このような中、さらに安全性、環境によりやさしくをコンセプトに、R2を基本理論を踏襲したニューモデル・R2-1を、7月から新発売いたします。
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R2-1
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キャビン付き
- 安全性をより高く確保するため
- 同クラス一番の視界性で、欧州基準1×1クリア。
- 大口径ローラなのに低床、低重心を実現して、左右の安定性と安心を与える設計を実現。
- 環境への最先端の配慮
- 第2次排出ガス規制クリアエンジンを搭載。さらに環境にやさしくなりました。
- “超低騒音の指定”を取得。現場周辺の環境にやさしく、新騒音基準を大幅にクリア。
- メンテナンス性を大幅に向上
- エンジン、油機等のメンテナンスは勿論、日常点検の多い散水系も安全で楽に、実感できます。
- 豊富なバリエーション
- ヘビータイプのR2-1、後輪分割タイプのR2B-1等、4機種で多様な現場に対応します。
- キャビン付きやミハール等オプション対応も豊富