関心高いパワステ付ハンドガイドローラ
ARAショー見学記米国レンタル協会主催
プレートなど年間需要は9万台
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パワーステアリング付のハンドガイドローラには見学者が相次いだ
今回のARAショーは、今年の2月26日から3月1日までの4日間、米国フロリダ州オークランド市にあるコンベンションセンターで開催され、米国内外の小型建機製品を中心に多くのレンタル用品が展示販売され、たくさんの来場者でにぎわっていました。
この展示会は、米国のレンタル業者とレンタル製品を製造・販売している業者が組織した「米国レンタル協会」が毎年主催している展示会で、当社も米国の代理店と共に過去10年来参加しております。開催地、オークランドはフロリダ観光で有名なマイアミから北北西330kmほどのところに位置した気候が温暖な街です。
我々が訪れた2月末は、日本では寒波に襲われている時期ですが、オークランドでは半袖・半ズボン姿で街を行い交う人々で溢れていました。
この街には、巨大コンベンションセンターが2か所あり、メインストリート沿いに更にもう1か所が建設されており、まさに展示会のための街です。
そのほか、遊園地で有名な「ディズニーワールド」、イルカの飼育で有名な「シーワールド」などがあり、展示会参加者は家族連れで参観した後に、家族サービスを兼ねてこの街の観光をして帰るパターンが多いようです。
さて展示会ですが、展示製品は、小型建機の製品から小物部品の他、ウエディングドレスからバーベキューで使うフォーク・ナイフ等のパーティー用品まで、ありとあらゆるレンタル用品が出展されていました。
そのなかでも、小型建設機械が全会場の4分の3程度を占め、建設機械展の色合いが濃い感じがしました。
当社も、パーワーステアリング付のハンドガイドローラをはじめ、プレートコンパクタや、ガソリンエンジンのランマを出展しました。
従来型のハンドガイドローラは、大柄なアメリカ人の間でも、方向転換に苦労をしているとのことで、パワーステアリング付に関心は高く、「21世紀のハンドガイドローラの草分け的なモデル」と改めて実感いたしました。
米国の小型建設機械は、環境問題の他に、ディーゼルを扱うライセンスが必要なため、オペレーターの賃金が3~4倍高くなるなど、ディーゼルエンジンからガソリンエンジンに移る傾向にあります。
米国でのプレートコンパクタはランマの8倍強の需要があり、展示各社は最も力を入れてフルラインナップで出品していました。
重量は、現在80kgクラスが主力ですが、昨今、米国の工事現場の労働事情も変わってきて、日本人とあまり体系のかわらないヒスパニック系の人たちが増え、軽いクラスの機械を好む傾向が徐々に増えているとのことです。
現地ディーラーによると、プレートコンパクタ、ランマの年間需要は約9万台、保有業者別では、工事業者30%、広域レンタル業者35%、地域レンタル業者35%、という比率になるとのことです。米国経済の低迷により広域レンタル業者は支店網を縮小したため、地域レンタル業者にとってみれば、「巨人がいなくなった畑」を自由に耕しているといったところでしょうか?
一方、米国道路整備計画(Tea21)が実施され、高規格道路整備のみならず、歩道の再整備も実行され、汎用性の高い小型建設機械は景気の影響を受ける度合いが低いだろうとの見通しです。