中国における小型転圧機械の市場動向
30~40%の伸び予測
今回は、中国における小型転圧機械(プレート、ランマ、ハンドガイド)の市場動向について紹介致します。
中国では、小型転圧機械の使用状況は高速道路建設にかたよっており、高速道路と市内中小規模道路との工事量比較では、中国がおよそ8対2に対し、日本を含む先進国では2対8となっています。
また、顧客層(ユーザー)は、日本では、リース会社が70%を占めるのに対し、中国では、道路管理者や建設会社など直接の使用者が多いことが特徴と言えます。
機械化の浸透と施工 品質の向上が重要に
中国市場における小型転圧機械の普及状況は、現在約2万台と言われており、ここ数年の高速道路建設および補修工事の増加によって市場が急速に成長しています。また、小型転圧機械の市場の飽和度はまだ10%程度であり、大きな潜在力が残されているものと考えられます。
現在、大型転圧機械の市場がマクロ経済抑制の影響を受けているのに対し、小型転圧機械の市場は、安定的に発展しており、伸び率も30~40%に推移するものと思われます。
さらに、2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博等の大型国際事業によって、施工形態が人力から機械化へ変化し、施工品質基準の向上、大型インフラ工事および市政道路補修への投資が見込まれ、小型市場も発展傾向にあるものと考えられます。
ただし、中国の問題点は、低価格、低品質の蔓延や、ユーザーが施工品質、製品効率をあまり重視していないことにあり、現在、中国の小型市場は製品の品質の良いもの、悪いものが混在している状況であるため、成熟したユーザーが形成されていないことです。
従って、道路建設に適材適所の機械を使用するという品質の概念を一般化するためには最適な施工方法と、それに適した製品の推奨が必要だと思われます。
その一環として、ここでは、本年5月末に中国広東省で開催された「広東省全公路局補修技能競技会」を紹介したいと思います。
補修の腕前を競う
-
コンテスト開会式
この競技会はSAKAIの広東省ディーラの天翔貿易が提案し、広東省の公路局と協力して補修工事の機械化推進を兼ね開催されました。
参加者は、広東省の公路局傘下の各地方局から総勢500名近く集まり、代表が日頃の仕事の成果であるアスファルトの補修技術を競います。
-
競技開始
-
掘削・締固め
補修競技内容
- アスファルトの掘り起こし(1m×1m×10cm)
- タール散布
- 砕石投入後締固め
- アスファルト合材の敷き均し
- アスファルト合材の転圧
- 砂散布による表面処理
地区対抗なので各地元の応援団も多く、暑い中真剣な競技が繰り広げられました。
ツルハシ一本で最後まで頑張る人もいれば、コンクリートカッタからハンドガイドまで使いこなす人もいます。
機械は天翔貿易から提供され、締固め機は全て酒井製品です。
広東省公路局としては機械化推進の良い機会ですし、当然、代理店としては販売促進につながり、宣伝としては申し分のない催しでした。
当日、プレート30台、ランマ数台、ハンドガイド1台を即売したとのことです。
プレートコンパクタ「PC40」発売転圧板の反転が可能
軽量化を実現
SAKAIはこのたび、40kgのプレートコンパクタに、新エンジンを搭載するなどのモデルチェンジを行い、新シリーズの1機種として新発売いたします。
この新型PC40は好評のプレート反転可能タイプのシリーズ化として、時代の流れにあわせ経済性を追求しました。
プレートコンパクタは、転圧板の後部が擦り付け作業により磨耗しやすく、前部は比較的磨耗が少ないため、転圧板の前後反転により使用寿命を延ばすことができます。
起振機もプレート本体にボルト付けとし、転圧板のみ交換できる経済的な、省資源タイプです。
ハンドル付け根の防振もPCシリーズにあわせ手元振動を抑えるために、大きな防振ゴムを使用しています。
概略仕様
運転質量 | 40 (kg) |
---|---|
寸法:長さ×幅×高さ | 855×290×785 (mm) |
転圧板寸法:幅×高さ | 290×480 (mm) |
起振力 | 6.4kN (650kgf) |
エンジン:型式 | ロビンEH09-2D |
エンジン:最大出力 | 1.9kW (2.6ps)/3,800min-1 |
新環境製品「ネッパラン・エコW」
新発売アスファルト合材付着防止剤
-
ネッパラン・エコW
-
エコマーク
エコマーク取得について
「エコマーク」は環境保全に役立つと認められた商品に付けられ、「環境に優しい暮らし」を願う人達が、商品を選択しやすくなることを目的にしています。
厳しい審査基準をクリアした商品にだけ付けられる環境のブランドマークです。
「ネッパラン・エコW」は、施工品質と製品安定性に加え、環境性を考慮した、質の良い成分を使用して、厳しい審査基準の「エコマーク」を取得しました。
推奨使用例
車両の散水タンクに50倍~200倍の混合液を連続散布しながら、別置きの液剤タンクから5倍~10倍の混合液を適時散布する方法。(現場状況により判断が必要です)
※アスファルト合材とタイヤ温度の差が大きい時は付着しやすいので濃い濃度の混合液を別置きタンクから散布する。
温度差が少なくなって付着しにくい状況になったら散布間隔を空けて下さい。
散水タンクからは連続散布をお勧めします。
常時散布することにより付着防止効果を持続させ、オペレーターの付着防止に関する労力の低減が図れます。